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東京ベランダ通信

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2009年 08月 07日

おとなの夏休み⑦

スーパー・マッハ号で行く多摩川⑥

のどかな農道を気持ちよく走っていたら、
どうやら国立と立川の境あたりで迷ったようだ。
地図を持ってこなかったことが悔やまれる。

ウロチョロしていたら、どうにかまた川沿いに出た。
でも、多摩川とはなんか違う。

秋川だった。

秋川(37.6km)は多摩川最大の支流である。

五日市の町の中を深い渓谷をなして流れ、さらに上流は、東京の秘境といわれる檜原村となる。
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東秋川橋に出ると川には鮎師が多くなる。
川は水が綺麗で、砂利の州が発達しているため、夏休み中はキャンプや水遊び、バーべキューなど、子どもたちの天国となる。
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川原に降りて遊びたいのを我慢して、さらに上流へと急ぐ。
もう少しでお昼になるというのに、まだ旅程の半分しか来ていないのだ。

川沿いを走っていると日の出町に出た。
日の出町といえばロン・ヤス会談で有名になった日の出山荘がある町だ。
秋川街道の坂本という交差点を左折し、さらに山の中を進む。
日の出山荘が見たくなったのだ。
田舎道を10分ほど走ると家もまばらとなり、竹林の中の細い道を上ったところにお目当ての日の出山荘があった。駐車場にモペットを止め、椎茸のホダギがたくさん並ぶ光景を脇に見ながら行く。
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中曽根康弘の別荘だった山荘は、いまは町に寄贈されて2年前から一般公開されている。
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入口で入場料200円を払い、広い敷地の中に入る。面積は2万5000㎡もあるという。山ひとつが中曽根さんの持ち物だったわけだ。

たしかレーガン夫妻は地元の中学校の校庭にヘリコプターでやってきて、そこから車で移動したはず。ホントは都心から山荘までのアプローチが楽しいのにね…。

「中でDVDやアルバムもご覧になれますからどうぞごゆっくり」と言われて歩を進める。たぶん見ないと思うけど…。
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まず目に入るのが「鐘」。韓国の全斗煥大統領から寄贈されたものと書いてある。
面白いものを贈るものである。続いて、古いかやぶきの農家があの有名な青雲堂だ。
ここの囲炉裏端で、中曽根さんがお茶を立てて大統領夫妻をもてなしたのだ。
ちゃんちゃんこを着た見覚えのある写真も飾ってある。
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青雲堂の斜め前にある天心亭の方はやや新しい建物である。
レーガン氏を招くにあたって建てられたものかもしれない。
両雄が日米友好協力、世界の安全保障について「ロン・ヤス会談」を行った場所だそうだ。茶室のような趣で、谷を見下ろす絶好のロケーションにある。
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一番奥の書院は中曽根さんが総理大臣を辞めたあとに建てたもので、二階建ての各部屋には、各国来賓の写真や贈答品、書画の類が展示されている。
青雲堂よりもはるかに立派な現代風な建物だ。
大きな窓がある見晴らしのよいリビングのソファーに座ってお茶でも飲んだら、さぞ気持ちがいいんだろうなと思ったら、テーブルにはしっかりと「飲食禁止」の札が張ってあった。
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平日だったせいか、来館者は他に2組だけ。こりゃ維持管理が大変そうだ。

すっかり寄り道をしてしまった。
早く多摩川に戻らなければ…。(つづく)

by novou | 2009-08-07 09:10 | 番外編 | Trackback | Comments(0)
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