2010/07/03(土)
曇り/30℃
4月から同居中のチチが床屋に行きたいという。
先月は初めてだったのでボクが連れていって、チチのカットが終わるまで付き合った。
床屋までは歩いて4〜5分の距離だ。
目と鼻の先なのだが、ちょっと厄介なことに途中、国道246号線という‘大河’を渡らなければならない。頭上には首都高も通っている。
これを渡るには、地下道を通る。
足腰が弱っているチチにはこの階段がひと苦労だし、出口を間違うと道に迷うことになる。
実はきのうチチは、ハハを道連れに床屋に行こうとしたらしいが、結局、地下道で迷ってハハに叱られながら戻ってきたらしい。
で、きょうはそのリベンジ、というわけだ。
今回は行きはボクが連れていくけど、帰りはひとりで帰ってくるという、チチにとっては男のプライドをかけた挑戦となった。
薬局を右に曲がって、地下道を通り、突き当たり右の出口を地上に出たら、真っすぐ100mほど進み、道玄坂の信号を渡ったところに床屋はある。
途中、チチにはポイントとなる目印を教え、わからなくなったらすぐに電話をするようにとケータイを持たせた。
30分が経ち、40分が経った。家で待っている間も、心配で気が気ではない。
まるで「はじめてのおつかい!」に出てくる母親の気分だ。
1時間ほど経って、ケータイが鳴った。
「もしもし…。タクシーに乗ったんだけど、どういけばいい?」と申し訳なさそうな声。
チチからだ。道に迷ってタクシーに乗ったものの、パニクって家の住所も思い出せないらしい。
タクシーは隣町の路地をウロウロしているらしい。
運転手にケータイを渡してもらって、こちらまでの道を教えた。
タクシー代はワンメーターの710円だったが、チチはチップを1000円も渡したらしい。
1500円の安い床屋に連れて行ったのだが、かえって高くついた。
ボクやハハに叱られ、面目丸つぶれのチチは一日中しょんぼりしていた。