5月は1年でいちばん美しい季節。
ベランダではバラやクレマチスやジャスミンが咲き乱れ、
それを目当てにチョウやハチやハナアブたちがやってくる。
2〜3日前にはビオトープにトンボだってやってきた。
5月のベランダは毎日新しい発見と出会いがあり、
ボクはうきうきがとまらず、落ち着いていられなくなる。
起床は4時半から5時の間だ。
朝はキジバトやアオゲラの鳴き声で目が覚める。
起きたらすぐにパジャマから野良着に着替え、長靴を履いて、ベランダに出る。
まずは植物たちにたっぷりと水をやる。
300鉢あると水やりだけで小一時間かかる。
水やりが終わると次はベランダの掃除。
この時期はバラが散って、毎朝、床が花びらのじゅうたんだ。
花びらは箒で排水溝に掃き集める。
排水溝には銅製の細かながネットを被せてある。
そこにバラの花びらと水が溜まる。
つまり、毎朝大量のローズウォーターができるのだ。
ボクはそれを両手ですくって香りを楽しみ、
一斗缶で作ったゴミ箱に捨てる。
ボクの手はしばらくバラの香りがしている。
庭仕事が終わってから朝食までの時間が、ボクの至福の時だ。
ボクはきれいになった庭を行ったりきたりして、植物たちを観察する。
グミの実がそろそろ膨らんできたぞ。
ことしはきっとブルーベリーが豊作だ。
メダカは赤ちゃんを産んでないかしらん。
などといいながら庭を見てまわる。
そんな、うれしい、楽しい、5月のベランダ…。