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2008年 09月 23日

秋分の日と彼岸花

2008/09/23(火)
晴れ時々曇り/29℃

f0160063_20185446.jpg秋のお彼岸の中日である。
おてんとさんが真東から昇り、真西に沈んで、昼と夜の長さが同じになる日だ。

「西方浄土」という言葉があるように、浄土思想では極楽浄土は西の遥か彼方にあるとされている。

だから、おてんとさんが真西に沈む春分と秋分は、太陽が極楽浄土への道を示してくれる大切な日、とされているのである。

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いま、街を歩けば、そこここに彼岸花が咲いている。

この花の名は、秋の彼岸ごろから開花することに由来する。
別名は曼珠沙華。
梵語で「天上の花」という意味らしい。

f0160063_20222742.jpg昼間、西麻布から青山墓地を抜けて表参道まで歩いた。
墓には線香とともに、
たくさんの彼岸花が
手向けられていた。

我が家ではもう何年も墓参りに行ってないが、今夜はおはぎでも食べて、先祖をしのぼうか…。
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by novou | 2008-09-23 20:31 | 町内散歩
2008年 09月 20日

ハムレ× ハムシー○

2008/09/20(土)
晴れ時々曇り/29℃

台風一過のいい天気。

f0160063_2221768.jpg朝、ベランダに出てみると
5月に三宿のグローブガーデンで
買った多肉が、
小さな花を咲かせていた。

鉢についていたプレートには
「ハムレ」って書いてあったけど、
ネットで検索しても、
こんな名前の多肉植物はない。

いろいろ調べたら、
エケベリア属の
「ハムシー」だった。
ぜんぜんちゃうやんグローブガーデン!!

この多肉、小さな時は「ハムシー」の名で流通してるそうだが、大きくなったものは「オリベランサス」の名前で、鉢花として流通してるそうだ。

とにかくオレンジ色の釣り鐘状の花が可愛いです。
萌え萌え〜!
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by novou | 2008-09-20 22:25 | ベランダ植物図鑑
2008年 09月 17日

『おくりびと』のこと

2008/09/17(水)
曇り時々晴れ/29℃

f0160063_1655368.jpgオクさんの仕事がはやく終わったので、ふたりで『おくりびと』を観てきた。
この映画、“納棺師”という職業を題材に、生と死を優しい視点で描いた秀作だ。

泣くだろうなぁと、ハンカチも準備し、覚悟をキメて出かけたので、制作サイドの思惑通りに、わんわん泣いた。滂沱の涙とはこのことだ。

“納棺師”は死者の体を拭き清め、死に化粧をし、死に装束を着せて、棺に納める仕事である。
こんな仕事があることを、この映画ではじめて知ったが、その所作は美しく、厳かで、まるでお茶の作法をみているようだった。

人間、50歳を過ぎると、おくること、おくられることを、それとなく意識して生活しているように思う。

ボクら夫婦の日常会話の中でも、「オレが死んだら…」「私が死んだら…」「○○が死んだら…」ってな言葉を、けっこうノー天気に使っている。

たとえば、ボクがオクさんと一緒にテレビを見てて、「プ〜ッ」とオナラをこいたとする。

「んもうっ! くっさいからあっちいって!」とオクさん。
「あのさぁ、オレが死んだら、あの時、ちゃんとオナラのにおいを嗅いであげて、記憶に残しておけばよかったなぁって、後悔するぞ」とボク。
「そんなん、とっくに最低の記憶としてインプットしてるから、もうカンニンしてぇな」とオクさん。
「なんだよぉ、相手のいいところも嫌なところもぜーんぶ含めて愛するのが夫婦じゃん」
とまぁ、こんな感じである。

話は変わるが、ボクたち夫婦には12歳の年齢差がある。男女の平均寿命の差もあるので、フツーに考えれば、ボクはオクさんより20年もはやく死んじゃうことになり、オクさんは20年も一人で暮らさなければならなくなる。運命とはいえ、こんな事を考えると悲しくなって涙が出る。

もちろん、人生何があるか分からないから、ボクが残されることだってある。
どちらが残されても、長く連れ添った夫婦の片割れが、ひとりで生きていくには相当大きな支えが必要になってくる。
その支えって何だろうって考えた時、答えは人それぞれだろうが、ボクの答えは“記憶”であり、“思い出”だ。

それは特別な思い出である必要はない。
早寝早起きをして、毎日、掃除、洗濯をし、三食をきちっと一緒に食べて、規則正しく暮らす普通の生活、それがなによりも美しいと思うし、それを続けることが、かけがえのない思い出になると思うのだ。

ボクら夫婦には笑われるかも知れないけど、普段の生活で大切にしていることが、いくつかある。

それは「一緒にご飯を食べる」「一緒のベッドで寝る」「一緒にお風呂に入る」、そして「散歩や買い物に出かけた時は手をつなぐ」の4つだ。
ほら、やっぱり笑ったでしょ? 
でもこれは、二人が一緒になった時の約束や取り決めなんかじゃなくて、自然と19年間続けてきた習慣だ。いまではこれが“仲よし”のバロメーターなんだと思っている。

話はずいぶん横道に逸れたが、逸れたついでにいっちゃえば、ボクらがいまこうして更新しているブログも“記憶”であり“思い出”づくりのひとつなんだと思う。

二人でブログを始めた時、ココロやカラダの栄養になる感動や発見を綴っていこうって決めた。
だから「オサルノビタミン」であり「オサルノミネラル」なのだ。「オサルノミネラル」はいろいろあって、いまは更新してないが、その精神は「東京ベランダ通信」に引き継がれている。

夫婦でブログをしていると、ブログって普段なかなか口に出してして言えないことを、互いに伝えあう交換日記の役割も果たしているんだなぁと思う。

それに、もしボクがひとり残されたら、オクさんのブログには美味しいご飯のことがいっぱい載っているので、何とかそれを見様見まねで作って、飢え死にしなくてもすみそうだし、なにより読み返すだけで、寂しさや悲しさを紛らすことができるような気がする。

なんか、とりとめもなくダラダラと書いてきた。

結局、誰もが、いつかはおくりびとになり、おくられびとになるわけだけど、そのときはたくさんの楽しい思い出を持って、おくったり、おくられたりしたいなぁと、この映画を観てつくづく思ったのでありました。

今日は映画のせいで、ちょっとセンチメンタルになった。許せ!
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by novou | 2008-09-17 23:49 | いつもふたりで
2008年 09月 16日

林試の森公園

2008/09/16(火)
曇りのち晴れ/26℃

f0160063_20472357.jpg夕方、ポッコリ時間が空いたので、
気分転換に「林試の森」までトモスでお散歩してきた。

“林試”とは林業試験場のことで、
ここは明治33年に開設された
国の“林試”が、
平成元年に都立公園として、
一般に開放されたトコロなのだ。

f0160063_20482829.jpgこの公園、駅から遠く、
駐車場もないため、
平日に行くと
いつも閑散としている。

静かなので、ひとり思索に耽りながら散策するには、
ぴったりなのである。
(ボクはボーッとするだけだけど)

f0160063_20491557.jpg広さは12ha。園路をぐるっと一周すると45分ほどかかる。

この公園、元が元だけに、樹木の種類が豊富。しかも100年以上の歴史があるから、巨木もたくさんある。なかでも芝生広場にあるクスノキはこの公園のシンボルツリーでもあり周囲を圧倒するオーラがある。

f0160063_2057388.jpgただ、ボクのお気に入りは、このクスノキではなく、冒険広場の東側にあるユーカリの大木だ。
樹高はそれほどでもないが、幹は太くて大人3人が手を広げても届かないほど。樹齢は判らないが木肌はボロボロに剥げ、印象はかなりの老木といったところだ。

新緑の頃、この木の下に来ると清涼感のある香りがして、頭がスッキリするし、この木の周辺には、蚊も近寄ってこない気がする。

そういえば何年か前に、オクさんと一緒に来た時、ユーカリの実をいっぱい拾って、コンテナに植えてみたが、タネはいつまでたっても、発芽しなかった。

調べてみると、
ユーカリはタネが落ちて山火事になった時に、はじめて硬い殻が弾けて発芽するんだそうな。

だから、家の庭にタネを蒔く時は、フライパンで煎ってから蒔くそうである。スッゲェ!


f0160063_21145635.jpgてなわけで、仕事と祭りで疲れ気味だったボクは、 フィトンチッドをたくさん浴び、巨木の魔法の力に癒されて、すっかり元気を取り戻したのでした。チャンチャン。



(←こちらは珍しいモミジハスズカケの大木)










(←こちらは林試の森に住みついている猫。案内板の上で招き猫になっている。かわいいヤツめ!)
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by novou | 2008-09-16 21:19 | 町内散歩
2008年 09月 15日

ベランダの虫退治

2008/09/15(月)
曇り/27℃
敬老の日

f0160063_15361520.jpg日差しも柔らいで、
最高の園芸日和であった。
久しぶりに朝から3時頃まで、
たっぷりとベランダで遊んだ。
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東京は昨晩、雨が降ったので、
水やりは軽く済ませ、
まずはにっくき虫退治だ。

ベランダの床に小豆大ほどのフンが落ちているので、居場所はすぐにわかる。
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グレープアイビーやユズの木で、巨大な青虫を5匹ほど捕まえ、やっつける。

先日、整理したインゲンやサフィニアの土は、今日、ふるいにかけたらコガネムシの幼虫だらけ。

ガーデングローブをしていても、
ふるいの中で丸くなっている幼虫を
つまむのは気持が悪い。

オクさんは大きいのが出てくるたびに、きゃーきゃーと騒がしい。

結局、ワイン箱のコンテナ4箱分で50匹以上退治した。
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土はいったんビニールの袋に入れて消毒し、腐葉土やコンポストの土と混ぜて寝かせてある。

春に菅刈公園や、散歩の途中でタネを採取したナガミノヒナゲシやニゲラは、今日、コンテナにじか播きした。

ふたつとも好きな花なので、来年の春が楽しみだ。

我がベランダにはとくに大きな変化はない。

メキシカンブッシュセージが咲き始めたのと、ヘンリーヅタが少し色づき始めたぐらい。

あっ、それと斑入りの紫紺野牡丹(ジブラルタル)に、遅まきながら、ツボミがついた。

ちょっと嬉しい。
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by novou | 2008-09-15 15:56 | ベランダ歳時記
2008年 09月 14日

渋谷金王八幡御祭礼

2008/09/14(日)
晴れ/30℃

f0160063_1192613.jpg今日も完全にお祭りモード。

渋谷に出かけてみると109の周辺は凄いことになっている。

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道玄坂も文化村通りもセンター街も神輿だらけ。

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13町会があっちこっちから繰り出してくるから、通りという通りが神輿で埋まっている。

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すべての神輿はいったん109の前に安置され、先導提灯がずらりと集合する。

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ギャルの殿堂109が、町名を染め抜いた揃いの祭半纏で埋め尽くされるってのも面白い。

祭りのことを知らずに109にやって来たギャルたちは、唖然としていた。
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by novou | 2008-09-14 23:46 | 町内散歩
2008年 09月 13日

渋谷氷川神社御祭礼

2008/09/13(土)
晴れ/31℃

バタバタの1週間だった。
取材や原稿の締め切りがいろいろ重なって、
今日、やっとひと息ついたところだ。
世間は今日から3連休のようだが、
すっかり忘れていた。

f0160063_21161196.jpg渋谷、代官山は今日からお祭りである。今年は渋谷氷川神社と
渋谷金王八幡の御祭礼が重なり、
14日の午後2時には109の前に、
渋谷13町会の神輿が集結、3時には並木橋交差点に、代官山ほか三町会の神輿が集合する。たぶん凄い人でごった返すんだろうけど、
ウチらも遅れをとらずに繰り出さなきゃね。

f0160063_21173471.jpg我が町会でも昼間に
「わっしょい、わっしょい」と、
可愛いこども神輿の声が
聞こえていた。
祭りの賑やかな声に誘われて、
オクさんと夕方、散歩に出たら、
ちょうど代官山親交会の神輿巡行が始まるところだった。
神輿の担ぎ手には、
知ってる顔がたくさんいる。

f0160063_21182771.jpgオクさんもボクも根っからのお調子者のせいか、祭りやパレードがあると、どうも一緒に行進したくなってしまう。
中目黒の桜祭りの時も、駒大のマーチングバンドと一緒に行進したし、
初台坂下に住んでいた時は
商店街の阿波踊りにもついてった。
もし、社保庁の年金問題や
農水省の毒米問題、
そして電気の基本料値上げ問題なんかでデモがあれば、
コチトラいつだって
参加する準備と覚悟はできている。

話は横道にそれたけど、
日本人はどうしてこんなに怒らなくなったんだろう。
韓国でもおフランスでもタイでも、道理が立たないことには
「イイカゲンニセンカイ!」と
市民は立ち上がる。
日本人は徳川300年の長〜い封建制で「御上には逆らうな」とDNAに
刷り込まれちゃったんだろうなぁ。

そういえば、ちょっと前に喜界島酒造の焼酎を飲んだけど、ホントに大丈夫かしらん…?
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by novou | 2008-09-13 21:30 | 町内散歩
2008年 09月 09日

秋めくベランダ

2008/09/09(火)
晴れ/29℃

f0160063_19221456.jpgベランダに出てみると、
スッキリした秋晴れのいい天気。
湿気もなくカラッとしていて
気持がいい。

空気が澄んでいるせいか、
いつもの風景がクリアに見える。

f0160063_19234474.jpg代官山アドレスも
恵比寿ガーデンタワーも、
夏の間は溶けたロウソクのように
陽炎に揺れていたが、
今日は鉛筆のように
シャキッとしている。

気分がいいので、
いつもより時間をかけて
水やりしたり、
花がらを摘んで、
2時間ばかりベランダで過ごす。

f0160063_1926091.jpgベランダは少しづつ
秋めいてきている。
コスモスが咲き、
パープルファウンテンが
風に揺れている。

f0160063_19264690.jpg秋ナスもそろそろ
収穫できそうだし、
ど根性カボチャも、
砲丸投げの鉄球ほどの大きさに
成長している。

以前、紹介した
ジャック(タチナタ豆)も、
いつの間にか
ホントにナタのような
カタチになってきた。

そろそろインゲンやゴーヤの
コンテナを整理して、
秋植え球根の準備に取り掛かろう!


←ど根性カボチャ





















←タチナタ豆
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by novou | 2008-09-09 19:35 | ベランダ歳時記
2008年 09月 08日

鳴門鯛を食べに行く②

2008/09/08(月)
晴れ時々曇り

f0160063_22165386.jpgで、徳島に行ってきたわけだけど、
ホテルリッジの朝食が、
これまた凄い。

朝食は離れになっているダイニングでいただく。
予約した時間になると、スタッフが部屋の外で待ち構えている。
ダイニングまではわずか100mほどだが、スタッフがシトロエンで送迎してくれるのだ。
そういえばここに来てから、
まったく歩いていない。f0160063_22174998.jpg
案内されたダイニングは、昭和の初期に建てられた三井家の別荘を、
箱根から移築したもの。
建物だけでも一見の価値がある。

で、朝食なのだが、普通、旅館やホテルの朝食といえば塩鮭か干物に納豆、焼きのり、卵焼きといったところが定番だが、ここの朝食はレベルが違う。なにしろ小山裕久がプロデュースし、青柳の料理長が朝飯を作るのだ。

f0160063_22183631.jpgまず、最初に出てきたのは、12の小皿に盛り込まれた日本料理の数々。彩りの美しさもさることながら、
12皿すべてが手間ひまかけた青柳の料理なのである。
この中の鯛味噌だけで、ご飯が2杯食べられそうだ。

で、次に出てくるのが
ふわふわの卵焼きや煮物や
しらすちりめん、
そして、ひとりひとりの好みに
合わせて炊き上げたご飯、
それに吉野川でとれたシジミが、
山のように入った味噌汁。
さらに「炭火で焼いた小鯛でございます」と、ご飯と時を同じくして出てきたのが、尾頭付きの鯛の塩焼きだった。

小鯛といっても25cmはある。
これが涙が出るほど美味しいのだ。
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チェックインの時に「朝食には1時間半ほどかかりますから、それを考慮されて予約の時間をお決めください」といわれたが、いま、やっとその意味がわかった。

青柳さんの朝食が
美味し過ぎるのだ。

ボクはご飯をお代わりし、
シジミの味噌汁をお代わりし、
鯛の塩焼きと格闘した。

食事を終えて時計を見たら、なんと2時間も経っている。

ボクは思った。
鳴門パークヒルズは景色も、ホテルも、温泉もすばらしいが、
なんといっても青柳さんの日本一の鳴門鯛を食べに行くリゾート、なのだと……。
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by novou | 2008-09-08 22:49 | 番外編
2008年 09月 07日

鳴門鯛を食べに行く①

2008/09/07(日)
曇りのち雨/31℃

徳島に行ってきた。
四国三郎の異名を持つ吉野川の上流部には
15年ほど前に行ったことがあるが、
徳島の海岸部は初めてだ。

f0160063_21375292.jpg目的は2年前にオープンした“鳴門パークヒルズ”の取材である。
ここは四国最大の企業・大塚製薬が5年をかけて開発した高級リゾートで、島を丸ごと買い取ったという20万坪の広大な敷地には客室数10室の「ホテルリッジ」と、日本最高峰の料亭「古今青柳」がある。

f0160063_21393050.jpgつまり、ホテルリッジに泊まり、
古今青柳で名物の鳴門鯛を食べるという、身に余る贅沢に浴したのである。

f0160063_21404557.jpg徳島は以前から行ってみたいと思っていたところだ。
阿波踊りがあり、眉山があり、大歩危小歩危があり、アレックス・カーがいっとき居を構えた祖谷(いや)も徳島だ。
そして、なにより有名なのが、鳴門海峡の渦潮である。

f0160063_21515259.jpg川端康成が『山の音』の中で
主人公の信吾に
“我ついに富士に登らず老いにけり”と言わせているが、
こんな機会がなかったら
“我ついに渦潮見ずに老いにけり”
だったかもしれない。

f0160063_21572064.jpg観潮船に乗って間近に見る渦潮は
迫力がある。
潮流が浅瀬にぶつかり、
海峡に滝のような段差ができる。
大鳴門橋の真下が潮流のいちばん早くなるポイントで、
大潮の時は時速20kmにもなる。

鳴門鯛はこの潮流に揉まれて育った鯛であるからして、
身はどんな鯛よりも筋肉質で硬く、面構えも険しいのである。

古今青柳の小山裕久さんは30年以上にわたって鳴門鯛に対峙してきた料理人だ。
日本料理の世界では“割主烹従”といって、何よりも包丁の技術が重要とされる。
アスリートのような筋肉質の鳴門鯛を捌くとなれば、なおさらだ。
小山さんは包丁の技を極め、
“鯛のへぎ造り”という名物料理を生み出した。

彼が切った鳴門鯛の断面は
さざ波のような文様が
浮き出ている。
筋肉の繊維質が
潰れずに切られているから、
束ねたストローを切ったような、
さざ波文様の断面になるのだ。
細胞が潰れていないから、
鯛のうま味は漏れずに
そのままである。
これが“鯛のへぎ造り”だ。

法隆寺に仕えた宮大工、
西岡常一棟梁の
仕上げカンナも凄いと思ったが、
小山さんのへぎ造りも極致である。

まだ、記事が発表前なので
あまり詳しく書けないが、
他にも鯛兜の塩焼きや
鯛しゃぶなどをいただいて、
最後は小さな鯛焼きで
締めくくった。

腹もいっぱいになったが、
いろんな感動で
胸もいっぱいになった
一日であった。
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by novou | 2008-09-07 22:05 | 番外編