東京ベランダ通信

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2018年 06月 18日

南天のこと



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わがベランダには南天がひと鉢ある。
10年ほど前にオクさんが料理のあしらいにとジョイフル本田で買ってきた。

南天の葉があしらいに使われるのは葉が美しいだけでなく、葉に含まれる成分に殺菌効果があるからだ。

折り詰めや尾頭付きに南天の葉が添えられているのをよく見るが、これも腐敗を防ぐ効果を期待してのもの。まぁ、昔の人の知恵ですなぁ。


南天には実にも薬効成分があり、実から抽出したエキスは咳止めや、のど飴に使われている。誰でも知っている「南天のど飴」もそのひとつ。


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さて、南天は昔から玄関や門の脇に植えられる事が多いのだが、これは「南天」を「難転」とかけて「難を転ずる」(災厄を反転させ、家に入れさせない)とのおまじないだ。


南天は植物学的にも面白い植物で、秋に真っ赤に色づく実には種が1個か2個入っていて、それをヒヨドリやジョウビタキがついばむ。
糞としてそのまま排泄された種は、新しい場所で芽を出して生息地を広げていく。

鳥に実を食べてもらって種を運んでもらう植物は他にもたくさんあって、ここまでなら珍しくも何ともない。南天の凄い所はここからだ。


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前段に南天の薬効について書いたが、薬と毒は紙一重。

南天の実には僅かだが毒が仕込まれていて、人間様もたくさん食べると中毒を起こす。
まぁ、南天の実は苦くて不味いので食べる人はいないけどね。
もちろん鳥さんたちも同様にたくさんは食べません。

実はこれが南天の作戦なのだ。
もしも南天の実がおいしくて毒がなければ、鳥さんは一度にたくさん食べてしまう。
これでは種もまとめて排泄されることになるので、縄張りはあまり広がることはない。
いろいろなところに少しずつ種が運ばれるように、南天はわざと実に苦味と毒を仕込んで縄張りを広げているというわけだ。

すごいなぁ、南天。


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ちなみに南天の葉はこれで一枚。
「三回奇数羽状複葉」といい、一枚の葉がたくさんの小葉からできていて、鳥の羽のような形をしている。
茎だと思っていたところが葉の一部なんですなぁ。

面白いなぁ、南天。




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by novou | 2018-06-18 13:28 | ベランダ植物図鑑 | Trackback | Comments(0)
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