2008/12/01(月)
晴れ/13.2℃
夕陽を受けてベランダが
ほのかに赤く染まっている。
早いもので今日から12月。
1年を締めくくり、
来るべき年に備える
『師走』である。
カレンダーをめくった時の感慨は
人それぞれなんだろうが、
年を追うごとに
1年が早く感じられるのは
歳のせいだろうか…。
光陰矢の如し、である。
だからというわけでもないが、
今年、我が家は、
時間を慈しむように、
丁寧に暮らすことを心がけた。
テレビはほとんど見なくなった。
時間泥棒だからだ。
見なくなったおかげで、我が家は落ち着きと静けさを取り戻し、
ボクは読書の時間が増え、オクさんは編み物をするようになった。
ゆっくりと時間をかけて、料理を味わって食事をするし、
食卓での夫婦の会話も弾むようになった。
いいことずくめである。
雑誌も読まない。
過剰だからだ。
そこには物質的誘惑、快楽的誘惑が溢れている。
つまらない贅沢ばかりを吹き込む物欲雑誌や似非ライフスタイル誌の類いは、
暮らしにおいてもっとも遠ざけたいもののひとつだ。
ただし、『暮しの手帖』だけは別。
我が家では定期購読して夫婦で愛読している。
初代編集長の花森安治はボクがもっとも尊敬する編集者で、
「豊かな暮らし」とは「丁寧に暮らす」ことだと、
この雑誌を通して教えてくれた。
ベランダで過ごす時間は以前よりもさらに増えている。
都市生活者にとってベランダは、幸福をもたらす暮らしの舞台装置だ。
ベランダで草花を育てることによって、
ボクは都会に住んでいながら季節のうつろいを敏感に感じられるようになったし、
なによりも性格が穏やかになったと思っている。
4月に作ったビオトープには
毎日スズメやヒヨドリが水を飲みにやって来る。
秋にはトンボもやって来た。
メダカはたくさんの子どもを産み、
金魚も元気に暮らしている。
コンポストを始めて
10カ月が経った。
生ゴミが減って、
堆肥がたくさんできた。
来年はこの堆肥を使って、
もっと本格的に野菜づくりを
始めたいと思っている。