2008/12/07(日)
晴れ/10℃
ぬか漬けが好きだ。
おいしいキュウリのぬか漬けがあるだけで、
ごはんが一膳食べられる。
我が家には10年もののぬか床があって、
オクさんが毎日せっせと世話をしている。
ぬか床は一日にしてならずである。
毎日かき混ぜないと酸っぱくなって
たちまちカビがわく。
また、野菜から水が出て
ぬか床が緩くなってきたら、
塩少々とぬかを
カップ一杯ほど足してあげる。
うなぎ屋さんのタレと同じで、
ぬか床も継ぎ足し継ぎ足ししながら
風味を増して「我が家の味」に
なっていくのだ。
こう考えてみるとぬか漬けは、
夫婦生活を象徴するような漬け物である。
「継続は宝なり」というが、
ぬか床を長く維持し続けて、
おいしい漬け物を作るには、
共に食卓を囲む平穏な生活が前提にあるわけだし、
出来栄えを自慢したり、
褒められたりすることが支えとなる。
我が家のぬか床は10年選手といえども
まだまだ精進の真っ最中。
もっとまぁるく奥行きのある味わいを目指して時間をかけて熟成中だ。
オクさんは「手が荒れている冬はぬか床の塩が滲みて痛いのよ」といいながらも、
「でもね、隠し味は私の手だから」と、
今日もぬか床の世話を怠らない。
おいしい漬け物を食べさせたいという作る側の「愛情」と、
それに応える食べる側の「うんめぇ!」のひと言が、
ぬか床をおいしく育てるいちばんの秘訣なのかもしれません。
●今日の昼ごはん
発芽米入りごはんのカレーライスとグレープフルーツとベビーリーフのサラダ